心配事の9割は起こらないし残りの1割も起きない理由

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「毎日心配事でいっぱい」「ふとしたとき不安になってしまう」

ひとたび考え込むと、本来やるべきことに集中できず、何も行動できなくなったり、先延ばししたくなったりすることがありますよね。

一方でわたしが調べたところ、心配事は9割起こらないどころか、実は残りの1割もほとんど起こらないのでは? ということがわかりました。

まだ起こっていないことを心配する必要はありません。その理由について、わかりやすく解説していきます。

かな子

後半では、わたしが実践する心配事や不安を軽くするノート術もご紹介しています。おかげで今は心配事はほぼゼロです。

目次

なぜ心配事や不安があるのか

人間はストレスや危機に直面したとき、自分を守るため自動的に防衛モードに切り替わることで、その反応が心配や不安として表れている、と考えられています。

この状態にはどんなメリット・デメリットがあるのか紹介していきましょう。

心配事や不安のメリットとデメリット

人間は自分を守るためにも、自動的に心配事や不安を働かせて防衛モードに切り替わります。これには、以下のメリットと同時にデメリットが存在すると考えられます。

メリット

  • ミスに対する集中力が上がる
  • 直面する問題を回避しようとする
  • 危機予測能力が上がる

デメリット

  • 集中しすぎて、他のことが考えられなくなる
  • 問題回避策を考え続けてキリがない
  • 危機を予測した結果、何も行動しなくなる

心配事や不安が存在する理由は、上記のようなメリットを得られるためと考えられています。

一方、メリットが強く出すぎるとデメリットになりえます。そのデメリットが、普段からあなた自身を苦しめている原因だと考えられるのです。

また、こういった不安や心配事が行き過ぎると、思い込みや認知バイアスにとらわれてしまい、現実を正しく認知できません。

こういった認知バイアスがそもそもなぜ人間に存在するのか、については以下のページでわかりやすくご紹介していますのであわせてご覧ください。

心配事の9割は起こらない理由

よく言われることですが、心配事の9割は起こりません。その理由は、ペンシルバニア大学の研究(Lucas LaFreniere, 2020)にて心配事が30日後までに実現するのは5%程度だったと明らかにしているためです。

心配事が30日後までに実現するのは5%程度

この研究では、約30人の全般性不安障害を持つ学生に対し、一定のタイミングでそのときの心配事を10日間記録してもらいました。

全般性不安障害とは、普段から漠然とした不安が続いたり、過度に心配し続ける精神疾患のこと。つまり平均より心配性の人が対象です。

さらにその後の30日間で、心配事が本当に起きたのかどうかを確認します。

結果、心配事の79%は実際に起きず、16%は事前に準備すれば対処できる範囲だったとのこと。つまり、心配事が実現するのは残りの5%程度という結論になりました。

さらに、参加者は実現したすべての心配事を「予想よりも良い」「予想どおり」「予想よりも悪い」の3つの評価軸で記録したところ、30.10%が予想よりも良い結果になったと評価しました。

心配事が9割起こらないのは不安のおかげ

心配事のうち79%は実際に起きず、また『事前に準備すれば対処できる範囲』の16%が起こらなかった理由は、先に述べた集中力や問題を回避する力を上げる不安のおかげ、とも考えられますよね。

そのため、不安があるからこそ心配事の9割は起こらないとされている可能性が高いのです。

かな子

心配事の9割は起こらないのであれば、今自分がしている心配事も9割起こらないのでは? と冷静に考えられます。

また、先ほど挙げた研究では、心配事が現実にならないことをより認識した(=心配事がより当たらなかった)全般性不安障害を持つ参加者ほど、治療後の不安症状が軽減し、治療期間中の不安症状の減少幅が大きかったそうです。

だからこそ、まだ起こっていないことを心配する必要はありません。心配しすぎて誰かに攻撃的にならなくても、自分を過剰に責めなくてもいいのです。

残りの1割も起きない理由

「いやいや、残り1割が実現するんでしょ!」と心配されている方へ、今度は『予言の自己成就』という現象をご紹介しましょう。

なぜ心配事の残りの1割が起きるのかというと、その原因のひとつに、根拠のない不安や心配事を信じて行動することで、それが実現する現象が関係していると考えられます。

かな子

それはつまり、根拠のない不安を信じないことで実現を防げる可能性があるということ。

こちらについて詳しく解説していきます。

予言の自己成就とは

予言の自己成就とは、予言(=噂・個人的な前提・信念など)が根拠のない思い込みや誤りだったとしても、それを信じて人々が期待を寄せたり行動を起こしたりすることで、結果的に最初の予言通りに物事が実現する現象のことです。

予言の自己成就は、社会学者ロバート・K・マートンが『社会理論と社会構造』(1961)で提唱しました。

重要なのは、たとえ最初の思い込みや前提が誤っていたとしても実現すること。逆に、「心配事自体心配しなければ実現しないのでは」とも考えられます。

予言の自己成就の事例

予言の自己成就の有名な事例は、2020年春コロナ渦でのトイレットペーパー品切れの事象です。

政府が「品切れることはない」と呼び掛けていたにも関わらず、誤った噂を聞きつけた人が買占めを始め、不安が不安を呼び、噂とわかっていた人もトイレットペーパーが目の前から消えていく状況を見て多く購入してしまう事態となりました。

最初はあくまでも噂であり、実際誤っていたにも関わらず、結果的に品切れという現実を引き起こしたのです。

根拠のない心配事に因果関係を見出すから実現する

社会全体として起こる例をご紹介しましたが、一方で予言の自己成就は個人レベルでも起こります。個人の場合であったとしても、根拠のない心配事に因果関係を見出すとそれが実現します。

予言の自己成就が個人で起きる例

「自分は受験に受からないかも」という根拠のない不安に時間を割くことで、結果的に勉強時間が減りそのせいで受験に落ちたにも関わらず「やっぱり自分は受からなかった」と最初の根拠のない主張に因果関係を見出すことも予言の自己成就です。

わたしたちは、心配事が実際に起きたとき「ほら、やっぱり…」と思うかもしれません。しかし予言の自己成就は、「心配事が当たった!」のではなく心配事の真偽に関わらず実現するのです。

だからこそ、”心配事の1割が実現している”ならば、それ自体を心配しなければ実現しないのでは、と考えられます。

かな子

ここを理解していると、「この心配事自体、心配する必要ってある?」と問題と心の距離を置くことができるでしょう。

心配事や不安を軽くするノート術

わかっちゃいても、心配事はそう簡単に消えないですよね。その場合は、ノート(おすすめはカ.クリエ プレミアムクロス)とペンを使って認知を整えると、心配事や不安を軽くすることができますよ。

心配事や不安を軽くするノート術のやり方は以下の通り。

STEP
心配事や不安を抱えているその理由をノートに書き出す

できるだけ偽らず、ありのままの言葉を書く

STEP
STEP1の内容に対して「なぜなら」や「だって」でつなげ続きを書いていく

ここで書き出した内容が、実は思い込みである可能性が高い

STEP
STEP2で出てきた内容が本当に真実かどうか反証する

「それは本当?」「もしそうじゃない方が正しいとしたら?」と自分に問いかけ、思考を整える

予言の自己成就のように、ノートに書いた時点ではその心配事や不安に根拠はありません

それなのになぜ自分はそれを信じているのか心配したい・不安になりたい理由は何なのか、を掘り下げていくと、「これは心配する必要なかった!」と気づくことができます。

かな子

一方で、多少の不安や心配事にはメリットがありますから、無理になくそうとしなくて大丈夫です。

もし、ここからさらに深堀りしたい場合は、精神的自立を促すメタ認知ノートを実践してみてください。

メタ認知ノートの書き方や活用事例(自分を責めてしまう・変わりたいのに変われない・他人がムカつくなど)を以下で詳しくまとめています。きっとあなたの心配事も軽くなりますよ。

まとめ

今回は『心配事の9割は起こらないし残りの1割も起きない理由』についてご紹介しました。

心配事の9割は起こらない理由は、心配事が30日後までに実現するのは5%程度という研究があるためです。不安によって集中力や問題回避する力を上げ、不安の実現を防いでいると考えられます。

残りの1割が起こる理由は、予言の自己成就により引き起こされているだけである可能性があります。

かな子

こう考えると、不安があっても多少「大丈夫かも」と思えてきますよね。

もしまだ不安で仕方ない場合、他にも不安を和らげて「大丈夫」になる考え方を以下のページでご紹介していますので、併せてご覧ください。

それでは、かな子(@note_yodan)でした。

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