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彼氏の合格ラインに届かず怒られてばかり【それって本当?】#02
他人への相談に勝手に答える【それって本当?】です。今回は、お付き合いしている彼氏の合格ラインに届かず怒られてばかりの31歳、販売職のご相談に「それって本当?」と勝手に切り込んでいきます。
【それって本当?】は、古い新聞の人生相談コーナーや、海外のお悩み相談等に対して番組パーソナリティやゲストが答える、というTBSラジオ「相談は踊る」内で放送されていた『お悩み時空パトロール』のコーナーのオマージュです。
目次
相談「彼氏の合格ラインに届かず怒られてばかり」
All Aboutが運営する情報提供やナビゲートを行う総合情報サイト「All About」より、恋愛・婚活に悩めるオトナ女子のための恋愛相談ページ『31歳からの恋愛相談室』にて、『彼氏に怒られてばかりで、疲れてしまいました』というご相談を引用し、勝手にご相談に回答していきます。
私の彼氏は、とてもしっかりしていて、やや神経質なタイプです。一方私は、大ざっぱで抜けているタイプなので、彼をよくイライラさせてしまいます。
付き合って半年、怒られるたびに反省して、良くないところを直すように努力しています。そのおかげで、人として成長できている気がします。ただ、いつもビクビクしている自分もいて、最近少し、疲れたな……と思います。
よく言われるのが「要領が悪い」「LINEの返信が遅い」「部屋が汚い」です。どれも気をつけてはいるものの、なかなか彼の合格ラインには到達できません。
「自分には、彼くらいちゃんとした人がいたほうがいい」と思いつつ、「長く付き合うなら、もっとのびのびできる人のほうがいいのかも」という思いもあって、どうしていいかわかりません。
次の休みは海外旅行に行こうと計画しています。すごく楽しみなのですが、一週間朝から晩まで彼と一緒かと思うと、少しだけ気が重いです。
彼との付き合い方について、何かアドバイスいただけたら嬉しいです。
カメレオンさん(31歳・販売)
彼氏に怒られてばかりで、疲れてしまいました [31歳からの恋愛相談室] All About
この相談者は、「要領が悪い」「LINEの返信が遅い」「部屋が汚い」を良くないところだと思い込んでいますが、一方で要領が悪くても、返信が遅くても、部屋が汚くても、それが良いこと・正解になる場合もあります。
それなのに、なぜ彼や周りの人たちの意見ばかりを採用しているのか、ここに問題の本質があるんじゃないかなと思いました。
かな子
これを執筆している時点で、引用元の実際の回答をわたしはまだ読んでいません。答え合わせはこのページの最後にしていきます!
なぜ彼との付き合い方に悩むのか
相談者が彼との付き合い方に悩んでいるそもそもの原因は、付き合っている中で相談者自身の価値観が途中で変わったことが考えられます。
もともと持っていた「良くないところを直した方がいい」の価値観があるからこそ、「彼くらいちゃんとした人がいたほうがいい」と思っていたのかもしれません。
しかし、途中で「もっとのびのびできる人のほうがいいのかも」と別の価値観が生まれたからこそ、今あなたが日々受けている指摘に違和感があるのです。
そこからさらに踏み込んで、「じゃあ、どうしたらいいか?」についても詳しくお話していきます。
価値観が途中で変わったから
今あなたが悩んでいる理由は、あなたの価値観が変わりつつあるからかもしれません。
「彼くらいちゃんとした人がいたほうがいい」と思っていたわけですから、当然あなたの脳は無意識にちゃんとした人を求めます。
だからこそ、彼に怒られる度に「そうだよね。ちゃんとしないとね…」と彼の言葉に意識を向けていたことでしょう。
「要領が悪い」「LINEの返信が遅い」「部屋が汚い」を良くないところだと思い込んでいればいるほど、同じように「それは良くないところだ」とあなたに同調する人が現れます。
なぜなら、脳はあなたの思い込みと同じ主張をする人に、自然と意識を向けるから。
「大ざっぱで抜けている自分はちゃんとしていないんだ! ちゃんとしなきゃ!」という価値観を持ち続けていれば、彼からの日々の指摘にあなたが心底同意するので、彼との付き合い方に悩みません。二人の価値観が一致しているからです。
しかし、何らかの理由(周りの友達の変化やSNSの情報等)で「ちゃんとしてなくても、のびのびできる人の方が良いかも?」という別の価値観があなたの中に登場しました。
そこから、ちゃんとしなくてもいいのでは…? という価値観に変わり、彼の主張とギャップが生まれ、付き合い方に悩むようになったのではと推察します。
また、そもそもこういった脳の思い込みや「認知バイアス」が人間に備わっている理由については、以下のページでかなり詳しくご紹介していますので、興味ある方は読んでみてください。
「認知バイアス」が現実を歪めて認知する本当の本当の理由
わたしたちは、現実を歪めて認知する「認知バイアス」という機能を持っています。 その理由として、脳のエネルギーを節約できるからとか、速く反応する脳と遅く反応する…
この問題のゴール
この問題のゴールは、どんな価値観を選びたいかをあなたが決めることです。
あなたは「ちゃんとしていた方がいい」と思い込んでいますが、実はそんなことはありません。彼が指摘していることにも、ちゃんとデメリットが存在します。
人間は、ちゃんとしていても・ちゃんとしていなくても、どちらでもいいのです。その上で、あなたはどちらを選びたいでしょうか?
こちらについて解説していきます。
「要領が良い」「LINEの返信が速い」「部屋が綺麗」のデメリット
今回の相談文だけでは全貌はわかりませんが、実は彼に指摘されている部分にはメリットとデメリットが両方あります。
メリット 要領が悪い | デメリット 要領が良い |
---|---|
サポートを受けやすい 孤独になりにくい | サポートを受けにくい 孤独になりやすい |
遅いメリット LINEの返信が | 速いデメリット LINEの返信が |
---|---|
返信内容を熟考できる 相手のペースになり相手を気遣える | 返信内容が浅くなる 自分のペースにして相手を気遣えない |
メリット 部屋が汚い | デメリット 部屋が綺麗な |
---|---|
手が届く範囲に物を置ける 自分にとって居心地が良く安心する | 手が届く範囲に物を置けない 慣れるまで居心地が悪い |
これはほんの一例で、全員に当てはまるわけではないですし、「そうとは限らんやろ」と思われる点もあるでしょう。
しかし、あなたが気づいていないだけで、直したいと思っていることにはメリットデメリットが同じだけ存在します。
どんな価値観でもOK
ちゃんとしていた方がいい・ちゃんとしていなくてもいい、どちらの価値観を選んでもいいとしたら、あなたはどちらを選びたいですか?
相談者は、ちゃんとしていない自分を良くないと思い込んでいますが、本当はそんなことはありません。先に挙げたように、ちゃんとしていないことにはメリットが存在するからです。
人間はどんな価値観を採用してもいい、という自由が与えられています。
あなたもわたしも、どちらを選んでもいい立場にあります。
だからこそ、この問題のゴールは「どちらを選びたいか」で決めちゃいましょう。
「ちゃんとしなくてもいい」と気づくと彼の態度が変わる
「ちゃんとしてない自分もいい」と心の底から理解できると、周りの言葉の受け止め方も変わってきます。
指摘されたとしても、「まぁそういうこともあるけど、そうじゃないこともあるしなぁ」と周りの言葉に傷つかなくなるのです。
逆に、あなたが「ちゃんとしなければ!」と思えば思うほど、指摘される度に「そうだよね。ちゃんとしないとね…」と言葉や態度で示すようになり、その価値観が強固になるので彼はもっと「やはり、ちゃんとしなければ!」と思うようになります。
これを止めるには、まずあなたが自分に対して「ちゃんとしなければ」という意識を止めること。すると、あなたの言葉や態度から「ちゃんとしなくてもいいよ」という意識が彼に伝わり、このループは収まります。
そのためにも、ここからお伝えする「ちゃんとしていない自分を認める」方法を試してみてください!
ちゃんとしていない自分を認める方法
「ちゃんとしていなくてもいいんだ」と気づいてありのままの自分を認めるためにも、ノートを使って現状をメタ認知をしていきましょう。
次の内容をノートに書き出して、自分の思考を客観的にとらえ直していきます。
- 「ちゃんとしなければ」と思っていることをノートに書き出す
- 1.の理由を「なぜなら」や「だって」でつないで書き出す
- 2.は本当か反証する
もし、「ちゃんとしていなくても良い」と思おうとすると心が拒否する場合は、この方法で思考を整えていきましょう。
詳しく解説していきます。
1. 「ちゃんとしなければ」と思っていることをノートに書き出す
「ちゃんとしなければ」と思っていることを、ノートに書き出してみましょう。
今回の場合は、特に自分は”何が”ちゃんとしていないと思っているのか、をしっかり見つめましょう。相談内容を例にすると、以下のように書き出します。
ちゃんとしていないと思っていることの例
- 要領が悪い
- LINEの返信が遅い
- 部屋が汚い
2. 1.の理由を「なぜなら」や「だって」でつないで書き出す
1.で書き出した中から、ひとつを選んでちゃんとしなければと思っている理由を書き出します。1.について「なぜなら」や「だって」を使って続きを書いていきます。
例としてここでは、「要領が悪い」がちゃんとしていない理由を書き出していきましょう。
たとえばこんな感じ。
要領が悪いことはちゃんとしていないと思う。なぜなら、要領が悪いと他の人に迷惑をかけちゃう。実際に彼がイライラしている。
3. 2.は本当か反証する
2.で書き出した理由が、本当に真実かどうか反証していきます。
ここでは、先ほど書き出した『要領が悪いと他の人に迷惑をかけちゃう。実際に彼がイライラしている。』を反証していきます。
反証するために、自分に以下のような問いかけをしていきましょう。
- 例)「他の人に迷惑をかける」とは何か? どういうことだと解釈しているのか。それは本当か?
- 例)要領が悪くても人に迷惑をかけない、むしろ人のためになっているとされる状況はないのか
- 例)本当に人に迷惑をかけることはデメリットでしかないのか。メリットがあるとしたら何か
ここでは以下に例としてわたしが深掘りした内容を書いていきます。
「他の人に迷惑をかける」とは何か? どういうことだと解釈しているのか
→他の人に迷惑をかける=人の時間を奪う、頭が悪いと思われる
それは本当?
→うーん…どうだろう。迷惑かけているときの自分って、人の時間を奪ってやろうとか思ってないしな…。どちらかと言うと、目の前のことに集中しちゃってる。他のことを考えながら、目の前のことを考えられない。同時には無理。だから目の前のことに集中して、他のことに気を配れず、結果的に人に迷惑をかけているんだ。同時にできたらいいのに
本当に同時にできた方がいいの? 同時にできない方がいいとしたら?
→えー、同時にできない方がいい、とかあり得るの? うーん、でもたしかに他のことを同時に考えているときって、目の前のことに集中できないよね。だって、他のことを考えているんだから。他のことを考えている人は、目の前のことに集中できない。息を吸いながら息を吐けないのと一緒で。そういう人に比べたら、自分の方が目の前のことに集中する能力が高いのかも? そういうことかな?
このように自分への問いかけを繰り返し、思い込みを反証することで、偏っていた思考を少しずつ整えていきます。
「うーん」とか「えー」とか、頭の中のリアクションもすべて書き出してOKです!
納得できたら、1.に戻って別の「ちゃんとしていなければ」と思っていることの理由を「なぜなら」や「だって」でつないで書き出し、それを反証していきます。
これを繰り返していけば、「ちゃんとしていなくてもいいんだ」と気づいてありのままの自分を認められるようになります。
同じ状況が起こったとしても、前ほど傷つかなくなりますし、まぁこれでもいいか、という安心感のある思考になるでしょう。
まとめ
『彼の合格ラインに届かず怒られてばかり【それって本当?】#02』でした。
今回の問題の原因は、相談者の価値観が途中で変わったから。「良くないところ」があってもいいし、なくてもいい。どちらを選んでも自由です。
もし、良くないところはない方がいい、と思っているのであればそれは偏った思考。メタ認知ノートを使って、その思考を整えていきました。
それでは最後に、この相談に対する実際の回答を見ていきましょう。
『臨死!! 江古田ちゃん』『モトカレマニア』作者である漫画家の瀧波ユカリさんによる回答を以下に引用します。
さて、自覚はないかもしれませんが、カメレオンさんの文章全体から漂っているのは「彼はちゃんとしていて私はダメ」という考えです。
それ、思い込みじゃないですか?
彼氏に怒られてばかりで、疲れてしまいました [31歳からの恋愛相談室] All About
早速「え、もう同じこと言ってる」と笑ってしまいました。
やはり、当人だと気づけなくても、他人だとわかることがあるのだなと思います。
今回の回答によると、彼にされていることはモラハラであるとし、それに気づくよう促しています。
カメレオンさんは「自分には、彼くらいちゃんとした人がいたほうがいい」と思いつつ、「長く付き合うなら、もっとのびのびできる人のほうがいいのかも」という思いもあるとのことですが、「自分には彼くらいちゃんとした人がいたほうが」という考え方自体が、すでに呪いに染まっている証拠です。思考回路がまるっと呪われているので、どうしたらいいかわからないのも当然です。
彼氏に怒られてばかりで、疲れてしまいました [31歳からの恋愛相談室] All About
どうか「自分はダメ」という呪いをかけられていることを認識し、呪いによって奪われた本来の思考を取り戻してください。
あなたはダメではないし、彼はちゃんとしてないし、それどころかモラハラだし、一週間一緒に旅行するのが不安な人といても絶対に楽しくないし、結婚したら地獄です。
彼氏に怒られてばかりで、疲れてしまいました [31歳からの恋愛相談室] All About
今回わたしは、彼にされていることをモラハラだとは定義しませんでしたが、自分はちゃんとしていないという思い込みに支配されているだろう、という点は一致していましたね。
このような思い込みが、これを読んでいるあなたにもあるかもしれません。その場合は、今回ご紹介したメタ認知ノートを使って、思い込みを取っ払いましょう!
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